五年の想いを抱えて
先輩がだんだん委縮したような顔をした。

「あー、萎えたわ。もういい」

先輩たちは恨めしそうにしながら去っていった。

「大丈夫?」

聞かれてから、前よりも恐怖が減っていることに気が付いた。

「意外と大丈夫」

「よかった…じゃあいこっか」

2人で並んで歩きだす。

「何食べたい?」

「私はチョコバナナかな。晴葵は?」

「俺、たこ焼き食べたい」

「じゃあ、先たこ焼き行こ」
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