いつか永遠の眠りにつく日まで
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バルコニーへ出ると、夜風が勢いよく吹き付ける。

ふと顔を上げると、珍しく空には雲1つなかった。今朝からの強風で雲が飛んでしまったようだ。


(寒いと空気が澄んでいて星が綺麗に見えるというのは本当ね…。)

そんなことを考えながら、瞬く星を眺めていた。


最北端の街のように雪はまだないが、やはり特に夜は冷えるもので吐息が白くなる。



「あ…。」



流れ星が、一筋空を流れていった。


誰かに聞いたことがある。

星は、亡くなった人の命なのだと。流れ星は、人が亡くなった時に流れるのだと。


今も誰かがどこかで戦っているのかもしれない。


私はそっと目を閉じると、その誰かに思いを馳せた。

私はこうして城で平和に過ごしているけれど、こんな平和、仮初めでしかない。


今だけじゃない。


いつだって、私たちは多くの犠牲の上に立っているのだ。

そのことに、城を出てから気が付いた。


私は、一国の姫として。


忘れてはいけない。目をそらしてはいけない。今、この現実からも。

そっと目を開けると、私は踵を返して部屋へと戻った。



「リーリア様。」



私の部屋にジャスティアが訪ねて来た。



「こんな夜中にどうしたの?」

「レオ様が、お呼びです。」

「レオ様が…?」



私はガウンを羽織ると、ジャスティアの後について部屋を出た。
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