いつか永遠の眠りにつく日まで
「とはいえ、もちろん脱走なんて今後はくれぐれも止めていただきたいですね。」



そう言うと、ジャスティアはくいっと眼鏡を直した。

そういえばと、レオ様を振り返る。するとレオ様もそれに気付いたようで、今度は表情を変えずに言う。



「予定が変更になった。とんぼ返りだが、急ぎ城へ戻る。」

「はい…。」



ジャスティアがレオ様に目配せする。

レオ様はその視線を受け止めると、1つ頷いた。



「単刀直入に言えば、あの街に用がなくなりました。あなたも耳にしたかもしれませんが、あの宿にいた新デネブリスの地域の元王族や貴族の方々が、姿を消したのです。どうやらルチェルナに寝返ったようです。」

「少しだけ耳にしました…。」

「やはりそうでしたか。これで大きく情勢が変わりましたから、私たちは急ぎ城へ戻り態勢を立て直さなければなりません。」



寝返ったって…、要するに裏切ったということよね…?

私は自分で自分の身体を抱くと、ギュッと腕に力を込めた。



「元々、旧デネブリスへの反乱分子なのではないかと睨んでいたのですよ。今回は圧をかけるためにも赴いたのですが…、一足遅かったようですね。」
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