いつか永遠の眠りにつく日まで
けれど、それは失敗に終わった。

想定外だったのは、ルチェルナ軍が出口で待ち構えていたことだという。



「一度退却させましたが、逆にそのトンネルを利用してルチェルナ軍がデネブリスに侵攻を進めています。」

「!」

「それどころかゴルディス山脈沿いの新デネブリスの地域が裏切ったことで、兵力はルチェルナが一気に優勢になりました。」



ということは、この戦争は。

私はそこまで考えてゾッとした。身体が震えそうになるのを必死に堪える。



「正直、デネブリスの状況は芳しくありません。現在の兵力も、最盛期に比べれば…。」



そこまで言うと、ジャスティアは口を噤んだ。

複雑な思いを抱えた私は、どうすることもできずにただ黙りこくっていた。



「恐ろしいのはルチェルナのあの王だ。」

「…お父様のことですか?」



レオ様の言葉にハッと顔を上げた。

(お父様が、恐ろしい?)


お父様はいつでも穏やかで、にこにことしていて。恐ろしいという言葉とは無縁なのに。



「あの王が王座についたとき、ルチェルナは今の形を成していなかっただろう。」

「えぇ…。」



母様の国が吸収されたのは、お父様が王座についてからのことだ。
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