ふたりの道が重なるまで
さっきからおかしい。
何でこんなにも感情が湧き出てくるのだろう。
私は一体何に対して怒っているのだろうか。
時間を無駄にされたこと?
いや。違う。そもそも桜子からディナーの誘いを受けた時点でそれは分かっていた。
なら、どうして私はこんなにも怒っているんだ。
それにさっきの心臓の痛みは何?
やっぱり今日の私は何かがおかしい。
ディナーの席を立った私の背中を男性がずっと見ていたことは私が知る由もなかった。