願わくば、再びあなた様と熱い口づけを。
「認めてやれ。お前は頑張っている。だが強いことは甘えないことではない。誰かを頼ることが自分を強くすることもあるし、相手を強くすることでもあるんだ。……お前は強い。だからたまには面をはずせ。お前はお前を愛してやれ」
誰かに愛されることが怖かった。
自分が自分を愛していないのに、誰が私を愛してくれるのかと。
誰かに甘えたら負けだ。私は私の軸を揺らすわけにはいかなかった。
でも本当はいつも心は叫んでいて、素直になれない私はまわりに嫉妬をして、まわりを見下すことで自分を保っていた。
私は誰よりも自分を愛していなかった。
だから姉女郎を含む間夫を作る女郎たちの気持ちがわからなかった。
何故自分の内側を曝け出せる。怖くはないのだろうかと。
あぁ、でもきっと……それさえも越えて想いが募ってしまったのだろう。
苦しい。
だけどいとおしい。
私は、景春 様が欲しい。
この人の心がほしい。
景春 様の前でなら少しずつ私は私を愛して、許して、認めてあげらられるかもしれない。
まだ自信はないけれども、私はそうして一人の女になりたい。
「景春 様。抱いてほしい」
私は手を伸ばして景春 様の両頬を包み込むと、そっと景春 様の薄い唇に自身の唇を重ねました。
彼もまた私の気持ちに応えてくれ、そっと私たちは畳の上に倒れていきます。
暴き、暴かれ、恋焦がれ、蕾のままだった私は花を咲かせていく。
この苦界で愛を知ってしまった私はこれから生きにくさを痛感するだろう。
それでもいいと思えた。もう心を知ってしまったから。
私が私でいてもいい場所。
あぁ……私は、やっと……。
熱い抱擁の中、私は少しずつ自分を愛していけるような気がしたのでした。