不遇な財閥御曹司は、政略妻に一途な愛を捧げたい。
「偉いわねぇ〜」
「いえ。でも、一カ月記念日には手料理で作りたいので!」
「そうなのね。目標あるっていいことよね……ふふ、いいわね。新婚さん」
そう一緒のクラスの方たちに言われて照れる。けど、彼女らが想像しているようなラブラブイチャイチャな生活じゃないことになぜか罪悪感を感じた。
教室に行っていてもすぐに全ての料理が作れるわけじゃない。そんな私は、今日も永眞さんの帰りを待っている。