不遇な財閥御曹司は、政略妻に一途な愛を捧げたい。



  ***


「……美味しかったです! 今日もありがとうございます」

「いいえ、お粗末さまでした」 


 今日は、ザ家庭料理の肉じゃが。そして、永眞さんの趣味だという糠漬けで漬けたきゅうりとカブ、サラダを食べた。本当に永眞さんって料理上手だなと実感する。


「藍南ちゃん、今日取引先でワインを貰ったんだ。ライチの香りがする白ワインでね、甘口だと言っていたよ。だから飲みやすいんじゃないかな」

「へぇ〜! 美味しそうですね。飲みたいです」

「うん。そうしよう、ワイングラス持ってくるね」


 永眞さんは立ち上がり、キッチンスペースに言った。グラスを二つ持ってすぐにこちらに来てワインを注ぐ。

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