不遇な財閥御曹司は、政略妻に一途な愛を捧げたい。
「んんっ――」
「はは、可愛い。やっぱり、藍南ちゃんが一番可愛くて愛たいのは藍南ちゃんだよ」
そう言った永眞さんは、結婚した当初のような寂しそうな笑みはなくなって可愛くてエクボのある笑顔を見せた。彼もいろんな鎧が取れたように気持ちを抑えることもなくなって私はとても嬉しい。
「……ねぇ、永眞さん。退院したら、ご飯作るね」
「え、まだゆっくりしてなよ。ご飯なら俺が作るから」
「ううん、私が作りたいって思ってるから」
私は、あれから絶対安静というわけじゃないけどほとんどを安静に過ごした。というより、安静に過ごすしかなかったと言った方が正解かもしれない。
過保護で心配性な彼が私は愛おしくてたまらない。