不器用な神野くんの一途な溺愛
近くにいる女子が「斗真くん!」、「神野くん〜」と黄色い声をあげている。

でも神野くんは聞こえないのか、聞こえてないフリなのか……。ニコリとも笑わない。


「 (さっきぶつかったの、怒ってるかな……?) 」


神野くんは、今日も切れ長の目をしている。

すると突然。

その鋭い目を、ギロッと私に向けた。


「 (ひっ!) 」


まさに、蛇に睨まれた蛙。


「 (迫力ありすぎて……、怖い) 」


だけど神野くんは、怯える私に「なぁ」と話しかけた。


「!?」


ビクッとなって、思わず、一歩引いてしまう。

小さくなった私を見て、神野くんは眉間に皺を寄せるも――「お前さ」と。さらに話しかけてきた。
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