不器用な神野くんの一途な溺愛
『捨てたぁ⁉ もうないってことかよ!』

『もう形も残ってなくて、覚えてもなくて、どうにもならないらしい。だから悪いんだが、神野くん。一から原稿を作ってきて欲しい。頼む!』

『頼むったって……』

『大丈夫! 君には心強い味方がすぐ側に居るだろう? なんとかなる! 先生は信じている!』

『誰だよ、それ』

『じゃあ頼んだよ! 入学式の日に1時間早く職員室に来てほしい! 待ってるからね!』

『まっ!』


ブツッ、ツーツー


『……』


切られた。

母親も、満足そうに俺からスマホを取って、部屋から出ていく。

かと思えば、直ぐに戻ってきて、


「はい、原稿用紙代♡」


そう言って、小銭だけ渡してきた。

本当に、俺がすんのかよ……。


『首席……、会ったら覚えとけよ……!』


その後すぐ、その足で原稿用紙を買いに、コンビニに行った。


その時――
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