不器用な神野くんの一途な溺愛

「ビビられんのは慣れっこだ。お前ごときで傷つかねーよ」

「……」


その笑顔が少しだけ寂しそうで、なんだか放っておけなくて……神野くんのワイシャツの袖を、キュッと握る。

そして、


「こ、わく……ない……っ」


半分本音、半分強気で、そう答えた。


「なぁ……小野宮」

「っ!」


真剣な顔で、私を見る神野くん。

握られていた袖をスっと引いて、私が見惚れていた長い指をこちらに近づけた。

パチンッ

軽い音と共に、おでこにピリッとした痛みが走る。


「い……た……」


おでこを触りながら見た神野くんの顔は、少しだけ怒っていた。
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