ドSな御曹司は今夜も新妻だけを愛したい~子づくりは溺愛のあとで~
 私は目は二重で大きめなほうだとは思うけれど、取り立てて華やかでも整っているわけでもない。

 肩下十五センチくらいのストレートの髪は、だいたい後ろでお団子にしている。いたって平凡な容姿なのに、期待されていたら本当に困る。

 口元を歪ませる私に対し、凛くんはあっけらかんと笑う。

「盛りすぎってことはないだろ。依都はミスなんたらになれそうなくらい可愛いし、実際に今のお客さんも依都に薦められて買う気になったわけだし」
「可愛いとか、よく恥ずかしげもなく言えるね……」
「まあ、なんにせよいい影響だろ」

 楽観的なところも見た目の印象とのギャップがあるけれど、基本ポジティブな凛くんも私は好きだ。

「そうよ。私たち皆、依都ちゃんに感謝してるんだから」

 個室から空の食器を持って出てきた伯母も、にこにこしながらそう言った。どうやら今の話を聞いていたらしい。

 綺麗に歳をとっていて着物姿がよく似合う伯母は、誰の心も穏やかにするような笑みを浮かべる。

「依都ちゃんが最高のお酒を出してくれるおかげで、私たちの料理もさらに美味しく食べてもらえるし、ヒモトさんも儲かるし、ほんとありがたいわぁ。ねえ、あなた」
「ああ。依都ちゃんみたいな子が嫁に来てほしいもんだ」

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