ドSな御曹司は今夜も新妻だけを愛したい~子づくりは溺愛のあとで~
 その直後、凛太朗くんが俺と依都の間にずいっと割り入ってくる。挑発するように俺をまじまじと見ながら、「どぉーぞ」と言って刺身の盛り合わせをドンッと置いた。

 だから、目力が強いんだよ……と心の中でツッコむ。あからさまに敵対視されているが、どうすれば彼に結婚を納得してもらえるのだろうか。

 凛太朗くんが敵意むき出しになっているのに気づいているのかいないのか、席についた新さんと依都は素知らぬ顔で別の話をする。

「結婚しても、ここでの仕事は続けてくれるんだよな? 時間は考慮するから」
「もちろん。これからもよろしくね」

 仕事といえば、とついこの間考えていたことを思い出し、依都に「そのことなんだが」と話しかける。

「時々でいい。俺たちの会社に来て酒造りに協力してくれないか? 唎酒師としての君の意見を参考にしたい」
「私が、御鏡酒造に?」

 営業の面でもその知識が役立つし、酒の試飲をして評価してもらえれば会社にとってかなりプラスになる。

 目をぱちくりさせる彼女にそれをざっと伝えると、俺たちの向かいに座る奥さんがぱっと顔を輝かせる。

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