ドSな御曹司は今夜も新妻だけを愛したい~子づくりは溺愛のあとで~
「大丈夫。ここに来る子たちは比較的穏やかだし、礼儀もきちんとしてるから──ぉわっ!」
「りんくんだ!」
「りんくんあそぼー」

 凛くんの足に抱きついてくるので私は目を丸くするも、彼は楽しそうに笑って「また後でな」とわしゃわしゃと頭を撫でた。

 すごいな、凛くん……めちゃくちゃ好かれてるし、自然に触れ合えていて尊敬する。彼のお人好しな性格を思えば納得だけれど、新たな一面を見たような気がしてほっこりした。

 そして羨ましい。私もあんなふうに楽しく接するようになりたいよ。

 願望を抱きつつも、自分にできることからやっていく。列に並ぶ子に順々にカレーライスとサラダを手渡すのだが、これだけならなんの問題もない。

 だんだん慣れてきたのを自覚しつつ、小さな女の子に屈んでカレーライスのお皿を差し出す。

「はい、カレーライスどうぞ」
「ありがと」

 つぶらな瞳でこちらを見上げ、きちんとお礼を言う女の子。胸がキュンとしたのもつかの間、次に元気な男の子がやってきた。

「ぼく、おおもりがいい!」
「大盛りね、了解」

 自然にそう返せるようになり、とても順調だ。テーブルに持っていって美味しそうに食べている子どもたちをふと見やると、心が温かくなるのを感じる。

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