ドSな御曹司は今夜も新妻だけを愛したい~子づくりは溺愛のあとで~
「依都だよ。い、と」
「いと?」
「いとちゃん、かわいい~」

 子どもから自分が褒められるとは思わず、嬉しくて噴き出してしまった。そんなあなたたちのほうが可愛いと素直に思う。

「ありがとね。でも、ふたりのほうがもっともーっと可愛いよ」
「きゃはっ」

 くっついて照れたように笑うふたりにキュンとする。こんなに愛らしいと、女の子の両親はいろいろと心配になっちゃうだろうな。

「りんくんのかのじょ?」

 ほのぼのとしていたら、おませな質問をされてギョッとした。ボランティアは中年の女性が多い中、凛くんが歳の近い私を連れてきたからそう思うのだろうか。

 この手の質問にはさすがに動揺してしまい、手と首をぶんぶんと横に振る。

「ちっ、違う違う! 凛くんには他に好きな──」
「こーら。皆まで言わなくていい」

 すぐそばにいた凛くんに、がしっと頭を掴まれて押し黙った。確かに余計なことを言ったら、興味津々の女の子たちに質問攻めにされてしまうかもしれない。

「つーか、あれは嘘だし」

 女の子たちが面白がって笑いながら去っていくと、そんな呟きが耳に入ってきて、私は目を見開いた。

「嘘!? 雫のこと好きなんじゃないの!?」
「千笑さんが急に厄介なこと言い出したから、咄嗟に他に好きな人がいるフリをしただけ」

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