ドSな御曹司は今夜も新妻だけを愛したい~子づくりは溺愛のあとで~
「私はつい甘やかしちゃうし周りもそういう存在ばかりだから、たぶん楽にとっても新鮮だったのよね。あなたならパパになってほしいって言ってるの。あの子がそこまで気に入った人は初めてよ。だから、簡単には諦められない」
彼女が俺を選んだ理由はわかったが、本当に自分勝手だなとため息が漏れる。〝欲しいもののためなら努力は厭わない〟と言っているのをなにかの記事で見たが、ここまで来ると病的ではないかとさえ思えてくる。
「俺の気持ちはまったく無視ですか……。その傲慢さは呆れを通り越して賞賛します」
「ふふっ、子どものためならどんな汚い女にもなれるのよ」
俺の嫌みも意に介さず、まるで悪女のように口角を上げる彼女。しかし今のひと言で、少しだけ勘違いしていたことに気づく。
風柳さんは自分のためというより、楽くんに父親を与えてあげたくて俺たちを引き裂こうとしているのだ。母親というのはわが子のためにここまで強くなれるものなのか。
彼女はさらにたたみかけてくる。
「史悠だって私と結婚するメリットはあるでしょう。あなたたちが造ったお酒やイベント事に、私のイラストをいくらでも提供するわ。夫婦で作ったとなれば話題性もあるし、御鏡酒造の売上アップも期待できるじゃない」
彼女が俺を選んだ理由はわかったが、本当に自分勝手だなとため息が漏れる。〝欲しいもののためなら努力は厭わない〟と言っているのをなにかの記事で見たが、ここまで来ると病的ではないかとさえ思えてくる。
「俺の気持ちはまったく無視ですか……。その傲慢さは呆れを通り越して賞賛します」
「ふふっ、子どものためならどんな汚い女にもなれるのよ」
俺の嫌みも意に介さず、まるで悪女のように口角を上げる彼女。しかし今のひと言で、少しだけ勘違いしていたことに気づく。
風柳さんは自分のためというより、楽くんに父親を与えてあげたくて俺たちを引き裂こうとしているのだ。母親というのはわが子のためにここまで強くなれるものなのか。
彼女はさらにたたみかけてくる。
「史悠だって私と結婚するメリットはあるでしょう。あなたたちが造ったお酒やイベント事に、私のイラストをいくらでも提供するわ。夫婦で作ったとなれば話題性もあるし、御鏡酒造の売上アップも期待できるじゃない」