ドSな御曹司は今夜も新妻だけを愛したい~子づくりは溺愛のあとで~
「でも、それを乗り越えられるくらいの愛が生まれるんだなって、ふたりを見ていて感じました。あんな風に無償の愛を注げるなんて、本当に羨ましい」

 お互いが相手の幸せのためになにかを犠牲にするというのは、なかなかできることではない。なのに、大抵の親子はそれを自然にできてしまうのだからすごいことだ。

 部屋に入りドアが閉まったところで、熱のこもった瞳で史悠さんを見上げる。

「私も、子どもが欲しい。史悠さんと、もっと幸せな家族を作りたい」

 これは、噓偽りのない本音。無理もしていない、心からの願望だ。

 それを口にした直後、身体を引き寄せられて唇が重なった。優しいキスをして、彼は「……嬉しい」と微笑む。

 なにも言わなくても想いが伝わっているように、私たちはそのままベッドへ向かい、上着を脱いでなだれ込んだ。

 数日間触れていなかっただけで身体は敏感になっていて、素肌を合わせるとすぐに熱を持つ。至るところに落とされる甘いキスと、いたずらな指に翻弄されて、私はひとつになる前にあっさり達してしまった。

 指を引き抜かれるだけでビクッと身体を震わせる私を、史悠さんは悦に入った表情で見下ろす。

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