ドSな御曹司は今夜も新妻だけを愛したい~子づくりは溺愛のあとで~
 タクシーに乗ってやってきたのは、代官山にある『Hidaka』というレストラン。

 白を基調にした外観はハイセンスな造りでとてもおしゃれだが、飛高酒造という地方の酒蔵で造られている日本酒をメインにしている珍しいお店だ。

 エントランスに向かって歩きながら、御鏡さんが言う。

「ウチにも直営のレストランがあるが、今日は敵情視察も兼ねてここにした。君もいい勉強になるだろう」
「はい! 私も一度来てみたかったんです」

 ここは料理も格別なのだが、それはあくまでもお酒を引き立てるものという考えだそう。料理に合うお酒を提案している私と通ずるものがあるので気になっていた。

 店内は木のぬくもりを感じる内装になっており、温かな雰囲気で入りやすい。厚手のカーディガンにスキニーパンツというカジュアルな服装の私でも浮かないのでよかった。たぶん、御鏡さんが気を遣ってくれたのだろうけれど。

 席に案内されると、スタッフの女性がそれぞれの日本酒の特徴や、どの料理が合うかなどを詳しく教えてくれる。御鏡さんの言う通り、自分の仕事にも生かせそう。

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