ドSな御曹司は今夜も新妻だけを愛したい~子づくりは溺愛のあとで~
香りは比較的穏やかなものが多いのだが、御鏡酒造のひやおろしは果実のような香りがふんわりと鼻に抜けるのが特徴。私はこれが好きなのだ。
「御鏡酒造のひやおろしはとても香りがいいので、海老や味噌の香りと絶妙にマッチするはずです。ぬる燗にするのもオススメしたいですね〜。お米の旨味が増すので」
この純米吟醸酒もすごく合うのだけど、とワイングラスに注がれたそれを口に含んで感嘆のため息をこぼす。
「依都さんは本当に好きなんだな、日本酒が」
そう言われて目線を正面に向けると、穏やかな笑みを浮かべる彼と目が合いドキッとした。〝依都さん〟なんて何度も呼ばれているのに、なぜだか自分の名前が特別なものに感じる。
食事中は冷酷な雰囲気はまったくなく、この姿も本来の彼なんだろうなと思う。
「それに、とてもお人好しだ。さっき、あの失礼極まりない男に対しても真摯だっただろう。あいつのためにあえて欠点を指摘したり、励ます言葉をかけたり」
『俺にはマネできない』と言いたげに片方の口角を上げる彼に、私は苦笑を漏らす。
欠点を指摘したのは単にイラッとしたせいでもあるし、お人好しというよりお節介のような気がする。でも日本酒造りの大変さはよくわかるから、彼をなんとかしたくなったのは確かだ。
「御鏡酒造のひやおろしはとても香りがいいので、海老や味噌の香りと絶妙にマッチするはずです。ぬる燗にするのもオススメしたいですね〜。お米の旨味が増すので」
この純米吟醸酒もすごく合うのだけど、とワイングラスに注がれたそれを口に含んで感嘆のため息をこぼす。
「依都さんは本当に好きなんだな、日本酒が」
そう言われて目線を正面に向けると、穏やかな笑みを浮かべる彼と目が合いドキッとした。〝依都さん〟なんて何度も呼ばれているのに、なぜだか自分の名前が特別なものに感じる。
食事中は冷酷な雰囲気はまったくなく、この姿も本来の彼なんだろうなと思う。
「それに、とてもお人好しだ。さっき、あの失礼極まりない男に対しても真摯だっただろう。あいつのためにあえて欠点を指摘したり、励ます言葉をかけたり」
『俺にはマネできない』と言いたげに片方の口角を上げる彼に、私は苦笑を漏らす。
欠点を指摘したのは単にイラッとしたせいでもあるし、お人好しというよりお節介のような気がする。でも日本酒造りの大変さはよくわかるから、彼をなんとかしたくなったのは確かだ。