ドSな御曹司は今夜も新妻だけを愛したい~子づくりは溺愛のあとで~
「さっきのワイン酵母の酒、下の酒屋に売ってる? 意外と気に入っちゃってさ」
「そうなの。すごく美味しかったわ」
「ありがとうございます! もちろん販売しておりますので、ぜひお立ち寄りください」
思惑通りにお気に召してもらえて私も嬉しくなり、銘柄をもう一度教えて笑顔でふたりを見送った。
実はここ、一階の『ヒモト』という酒屋さんと協力して営業している。ヒモトで取り扱っている商品をしいじで提供し、気に入ったお客様はそれを帰りに購入できるという仕組みだ。
元々は、ヒモトがなかなか商品が売れず経営不振で悩んでいると知り、少しでも助けになればと皆で相談して始めたことだった。以来、珍しいお酒も入荷しているヒモトを贔屓にする人も増えて、経営は安定してきたそう。
ほんのちょっとだけれど、今日も貢献できたようでほっとする。
「さすが依都。今日も売り上げるねぇ」
「凛くん」
レジのお金を整理しつつ振り返ると、奥の調理場から白い和食衣に身を包んだ男性がにんまりと口角を上げて出てきた。
彼、新 凛太朗は二十七歳の料理人で、いずれは父親の跡を継いでしいじを引っ張っていくだろう。つまり彼は、私の従兄というわけ。
「そうなの。すごく美味しかったわ」
「ありがとうございます! もちろん販売しておりますので、ぜひお立ち寄りください」
思惑通りにお気に召してもらえて私も嬉しくなり、銘柄をもう一度教えて笑顔でふたりを見送った。
実はここ、一階の『ヒモト』という酒屋さんと協力して営業している。ヒモトで取り扱っている商品をしいじで提供し、気に入ったお客様はそれを帰りに購入できるという仕組みだ。
元々は、ヒモトがなかなか商品が売れず経営不振で悩んでいると知り、少しでも助けになればと皆で相談して始めたことだった。以来、珍しいお酒も入荷しているヒモトを贔屓にする人も増えて、経営は安定してきたそう。
ほんのちょっとだけれど、今日も貢献できたようでほっとする。
「さすが依都。今日も売り上げるねぇ」
「凛くん」
レジのお金を整理しつつ振り返ると、奥の調理場から白い和食衣に身を包んだ男性がにんまりと口角を上げて出てきた。
彼、新 凛太朗は二十七歳の料理人で、いずれは父親の跡を継いでしいじを引っ張っていくだろう。つまり彼は、私の従兄というわけ。