妹に彼氏を寝取られ傷心していた地味女の私がナンパしてきた年下イケメンと一夜を共にしたら、驚く程に甘い溺愛が待っていました【完】
 それからひと月くらいが経過して、入院してカウンセリングなどを受けていた有紗が心身共に回復してきているらしい事を聞いた。

 過保護な母は朝から晩まで有紗に付き添っているらしい。

 そして、母は妹が苦しんでいる時に一度も顔を見せなかった私の事は薄情な姉だと周囲に話しているらしい事も。

 それが原因……という訳ではないはずなのだけど、私に関してまたしても誹謗中傷のような書き込みがされたと知ったのは、それから少ししてからの事。

 しかも、今回の書き込み内容は私の妹である有紗が精神的に病んで自殺未遂、今は入院を余儀なくされているという事や、その原因は全て姉である私にあるというものだった。

「今回の書き込みは、流石に有紗じゃない……よね」
「うん、そうだね……まあ、絶対とは言い切れないけど、入院してる今、精神的に不安定って事でスマホやパソコンとかのデジタルデバイスは使用を制限してるみたいだから、多分違うと思う」
「……一体誰が……」

 前回書き込みを指示した人物もまだ特定されていないので、恐らく今回と同一人物かもしれないと思っているのだけど、有紗の自殺未遂などの内容は一部の人間しか知らないはずなので、だいぶ限られるだろうという見方だった。

 そんな中、数日後におじいさんの誕生日を祝う為のパーティーが開かれるという事で、私を含め荒木田家の皆が準備に追われていたのだけど、その忙しい時期に有紗の方から直接会って話がしたいという申し出があった。

 けれど今は会いに行く為の人員を割けないという理由から荒木田家の判断でそれは断る事になったのだけど、それから数日が過ぎた誕生日パーティー当日の朝、有紗が病院を抜け出して姿を消した事を聞かされた。

 病院から居なくなったという事で警察も動いているし、何も持たないで出た有紗は遠くに行けないはずなので流石にすぐに見つかるだろうと誰もが思っていたのだけど、夜になっても見つからず、その事が気がかりのまま、荒木田家ではおじいさんの誕生日を祝うパーティーが始まった。
< 139 / 171 >

この作品をシェア

pagetop