愛しい吐息 ~凛々しい婚約者は彼女を溺甘で支配的な愛にとろけさせる~
これは嘘じゃない。
「紫苑に何か言われたか?」
花純の胸を掴み、雅は言う。
驚いて振り返ると、雅は、ふふ、と笑った。
「正直だな。全部顔に書いてある」
花純は両手で顔を覆った。
雅はまた、ふふ、と笑う。
「運命の番はあなただ。信じていればいいんだ」
「だって……」
花純は見てしまっている。やっちまった、と頭を抱える雅を。
「こんなにフェロモンをもらして」
「そんなこと」
花純の唇が雅に塞がれた。
雅は花純を前向かせた。
首筋に唇を寄せ、後ろから花純の胸の敏感な部分を刺激する。
花純が喘ぐと、さらに甘く攻撃してくる。
片手が下に伸び、胸と同時に攻め立てられ、快感だけが花純を襲う。
「昨日もあんなに愛したのに、わかってくれないなんて」
花純は雅の指が動くたびに体をよじり、声を上げる。
風呂から上がったあともたっぷりと愛され、花純は恍惚に溺れた。
デリバリーをコンシェルジュから受け取ったときには、すっかり冷めきっていた。
雅がそれを切り出したのは翌日の夜だった。
仕事から帰ってくるなり、彼女は言った。
「婚姻届けだけでも先に出そう」
ん? と思う花純に、あとは彼女の名前を書くだけの記入済みのものを見せる。
ピンクの枠の婚姻届け。いつぞや一緒に買った結婚情報誌についていたものだ。
「あなたを不安にさせたくない。それに、私が早くあなたと結婚したい」
「うれしい」
喜びとともに罪悪感がわきあがる。
だけど、花純は見ないフリをした。
「すぐに出しに行こう。夜でも受付をしていると聞いた。車も下に待たせてある。記念の日でもなんでもないが」
「今日が記念日になるからいいのよ」「そういうところ、大好きだ」
雅は微笑んで軽くキスをする。
花純は雅に見守られて名前を書き、印鑑を押した。
すぐに部屋着から着変えた。
二人で玄関に向かったそのとき、雅のスマホが鳴った。
画面を見て顔をしかめる。
「仕事の電話だ、すまない」
いいよ、と花純はそのまま待つ。
スマホに出た雅は顔を険しくした。
それは本当か、なぜすぐ報告しなかった、今どういう状況だ。
雅の声がどんどん深刻になっていく。
電話を切った雅は、険しい顔のまま花純に言う。
「すまない、トラブった。今から会社に行かなくてはならない」
花純は不安を隠せなかった。
「大丈夫だ、心配するな」
キスをして、雅は部屋をあとにした。
残された花純は、婚姻届けを手にいつまでも玄関のドアを眺めていた。
「紫苑に何か言われたか?」
花純の胸を掴み、雅は言う。
驚いて振り返ると、雅は、ふふ、と笑った。
「正直だな。全部顔に書いてある」
花純は両手で顔を覆った。
雅はまた、ふふ、と笑う。
「運命の番はあなただ。信じていればいいんだ」
「だって……」
花純は見てしまっている。やっちまった、と頭を抱える雅を。
「こんなにフェロモンをもらして」
「そんなこと」
花純の唇が雅に塞がれた。
雅は花純を前向かせた。
首筋に唇を寄せ、後ろから花純の胸の敏感な部分を刺激する。
花純が喘ぐと、さらに甘く攻撃してくる。
片手が下に伸び、胸と同時に攻め立てられ、快感だけが花純を襲う。
「昨日もあんなに愛したのに、わかってくれないなんて」
花純は雅の指が動くたびに体をよじり、声を上げる。
風呂から上がったあともたっぷりと愛され、花純は恍惚に溺れた。
デリバリーをコンシェルジュから受け取ったときには、すっかり冷めきっていた。
雅がそれを切り出したのは翌日の夜だった。
仕事から帰ってくるなり、彼女は言った。
「婚姻届けだけでも先に出そう」
ん? と思う花純に、あとは彼女の名前を書くだけの記入済みのものを見せる。
ピンクの枠の婚姻届け。いつぞや一緒に買った結婚情報誌についていたものだ。
「あなたを不安にさせたくない。それに、私が早くあなたと結婚したい」
「うれしい」
喜びとともに罪悪感がわきあがる。
だけど、花純は見ないフリをした。
「すぐに出しに行こう。夜でも受付をしていると聞いた。車も下に待たせてある。記念の日でもなんでもないが」
「今日が記念日になるからいいのよ」「そういうところ、大好きだ」
雅は微笑んで軽くキスをする。
花純は雅に見守られて名前を書き、印鑑を押した。
すぐに部屋着から着変えた。
二人で玄関に向かったそのとき、雅のスマホが鳴った。
画面を見て顔をしかめる。
「仕事の電話だ、すまない」
いいよ、と花純はそのまま待つ。
スマホに出た雅は顔を険しくした。
それは本当か、なぜすぐ報告しなかった、今どういう状況だ。
雅の声がどんどん深刻になっていく。
電話を切った雅は、険しい顔のまま花純に言う。
「すまない、トラブった。今から会社に行かなくてはならない」
花純は不安を隠せなかった。
「大丈夫だ、心配するな」
キスをして、雅は部屋をあとにした。
残された花純は、婚姻届けを手にいつまでも玄関のドアを眺めていた。