ご令嬢ではありません!~身代わりお見合いだったのに、敏腕CEOが執愛に目覚めたようです~
 貴富さんに後ろから抱きしめられる形で湯船に浸かった。向かい合うなんてとんでもない。私の裸が見られることも恥ずかしいけれど、引き締まった貴富さんの裸を直視する方が恥ずかしい。目のやり場に困るほどの綺麗な体をしているのだ。

「芳美の背中はとても綺麗だ」

「そうですか? 見えないのでわかりません」

 貴富さんは私の髪をかき上げ、背中がよく見えるように横に流した。

「うなじも色っぽい」

 そして首筋にキスを落とす。ゾクゾクとする感覚に体が反応してしまう。

 後ろから抱きしめられ、剥き出しの胸に手が当たる。首筋に顔を埋め、舌が這うように耳元へと移動する。

 思わず声を漏らすと、貴富さんは耳元で囁いた。

「耳、弱いね」

 吐息を吹きかけられるように小声で言われると、また体が反応して胸の突起が固くなった。

 体を反転させられ、熱いキスが続く。密室のお風呂場に私の嬌声が響き渡った。
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