ご令嬢ではありません!~身代わりお見合いだったのに、敏腕CEOが執愛に目覚めたようです~
ロビーを見ると、取り巻きから少し離れた社長がスマホを耳に当てている。
着信音が鳴っているので、取り巻きたちは音がどこからするのだろうと不思議そうに辺りを見回した。
(まずい、音を消さなきゃ!)
慌てて押したら、通話中になってしまった。
(どどど、どうしよう!)
『もしもし?』
社長の声がかすかにする。ここで通話終了ボタンを押したら、あまりにも感じが悪い。
『もしもし、有紗さん?』
返事をしないのも失礼だと思って、なるべく小声で、声が外に漏れないように片手で口元を隠しながら口を開く。
『はい』
『ああ、有紗さん、藤堂寺です。会社には間に合った?』
『はい、無事間に合いました』
『それは良かった。ところで今、大丈夫?』
『ええと……少しなら』
(少しならってなに! ダメでしょ、この状況!)
自分の言葉に駄目出しを入れる。どうして私、少しならって言っちゃったのだろう。社長と話せるのが嬉しくて、こんな危機的状況なのについ……。
着信音が鳴っているので、取り巻きたちは音がどこからするのだろうと不思議そうに辺りを見回した。
(まずい、音を消さなきゃ!)
慌てて押したら、通話中になってしまった。
(どどど、どうしよう!)
『もしもし?』
社長の声がかすかにする。ここで通話終了ボタンを押したら、あまりにも感じが悪い。
『もしもし、有紗さん?』
返事をしないのも失礼だと思って、なるべく小声で、声が外に漏れないように片手で口元を隠しながら口を開く。
『はい』
『ああ、有紗さん、藤堂寺です。会社には間に合った?』
『はい、無事間に合いました』
『それは良かった。ところで今、大丈夫?』
『ええと……少しなら』
(少しならってなに! ダメでしょ、この状況!)
自分の言葉に駄目出しを入れる。どうして私、少しならって言っちゃったのだろう。社長と話せるのが嬉しくて、こんな危機的状況なのについ……。