偽装結婚から始まる完璧御曹司の甘すぎる純愛――どうしようもないほど愛してる
白い大皿にはタンドリーチキンとサラダ、小さなカップにミネストローネと彩りが良い。
「わあ、美味しそう! いただきます」
テーブルに着き、遅めの夕食を取り始める。
「今日は迎えは?」
「会食があるそうだけど、私が終わる頃に来るって言ってた」
「ふーん……」
伊那がにやりと含み笑いをする。
「どうしたの?」
「仲がいいなと思って。新婚さんって感じだよね」
「ちょっと揶揄(からか)わないでよ……事情は説明したでしょ?」
伊那にだけは響一との結婚を決めた経緯を話してある。
本当は誰にも言わない方がいいと分かっているが、花穂が実家を出てからずっと相談に乗って貰い心配をかけて来た彼女に、嘘はつけなかったのだ。
もちろん響一にその気持ちを伝え、伊那にだけ話すことを了承して貰っている。
「私と響一さんは、そんな関係じゃないんだから」
「そうかな~? その割には仲よい感じだけど。気が合うみたいだし本当の結婚にしちゃえばいいんじゃない?」
「いいんじゃないってそんな簡単に言われても、私ひとりでどうにか出来る問題じゃない
し」
花穂がそう言うと、伊那は楽しそうに目を細める。
「わあ、美味しそう! いただきます」
テーブルに着き、遅めの夕食を取り始める。
「今日は迎えは?」
「会食があるそうだけど、私が終わる頃に来るって言ってた」
「ふーん……」
伊那がにやりと含み笑いをする。
「どうしたの?」
「仲がいいなと思って。新婚さんって感じだよね」
「ちょっと揶揄(からか)わないでよ……事情は説明したでしょ?」
伊那にだけは響一との結婚を決めた経緯を話してある。
本当は誰にも言わない方がいいと分かっているが、花穂が実家を出てからずっと相談に乗って貰い心配をかけて来た彼女に、嘘はつけなかったのだ。
もちろん響一にその気持ちを伝え、伊那にだけ話すことを了承して貰っている。
「私と響一さんは、そんな関係じゃないんだから」
「そうかな~? その割には仲よい感じだけど。気が合うみたいだし本当の結婚にしちゃえばいいんじゃない?」
「いいんじゃないってそんな簡単に言われても、私ひとりでどうにか出来る問題じゃない
し」
花穂がそう言うと、伊那は楽しそうに目を細める。