再縁恋~冷徹御曹司の執愛~
「希和、来て」


ダイニングに戻ってきた彼に寝室へと引っ張られた。


「待って、悟己が……」


「あそこで話していたら起こしてしまう。きちんとふたりで話したい。念のため、寝室のドアは開けておくから、悟己が起きたらわかるはずだ」


「……わかったわ」


広めのベッドに並んで腰を下ろす。

一応ここを出る際に綺麗にベッドメイキングはし直したけれど、少し前の情事を思い出すと勝手に体が火照りだす。


こんな状況でなにを考えているの!


首を振る私の腰に、彼がするりと長い腕をまわす。


「話が終わったら、もう一度抱きたい」


こめかみに落ちるキスに、思わず瞬きを繰り返す。

至近距離に迫る整った面立ちに滲む色香に呼吸が苦しくなる。


「な、なに……なんで……」


「妻を抱くのに、理由はない。希和の魅力に気づく男がいると改めて知った今は、きちんと虫よけもしたい」


「え?」


妻? 


誰の、なんの話をしているの?


「息子もいるし、俺たちが結婚するのは当然だろ」


「まさか!」


私の心中を読んだかのような発言に思わず大きな声が出た。


ありえない。


どうして四年ぶりに再会した途端、結婚話になるの?


「本気だ。俺は息子と暮らしたい。本来ならもっと前から一緒に過ごせるはずだったんだ。これ以上お前と悟己との時間を奪われたくない」


「でも私たちは……!」


「俺は希和と別れた覚えはない」


強い口調で断言され、返事に窮する。
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