再縁恋~冷徹御曹司の執愛~
「今、私の気持ちを確認するなんて、順番がぐちゃぐちゃで」


「……仕方ないだろう。時間がなかったし、離れている間俺なりに色々考えたんだ」


いつもより素っ気ない口調なのに、怖さより愛しさがこみ上げる。


「あなたが好き。だから結婚したい」


告げるタイミングも、場所も間違えているかもしれない。

でもどうしても今、素直な感情を伝えたかった。


「……は……?」


鳩が豆鉄砲を食ったような表情を浮かべる彼に、やっぱり頬が緩む。


「希和、今なんて? なんで……いや、違う。ああ、くそっ、ちょっと待ってくれ」


自身の口元を長い指で覆って視線を逸らす。

初めて目にする焦った姿に、眦が下がった。

無防備な胸元に額をトンとぶつけると、慌てながらもしっかり両腕で抱きしめてくれた。


「……俺から、告白したかった」


私のつむじに自身の頬を寄せながら拗ねたようにささやかれ、トクンと鼓動が跳ねた。
 
不器用な優しさも温かい心もちゃんと知っていたはずだったのに、なんで見失っていたんだろう。

信じて、もっと早く打ち明ければよかった。


「初めて出会ったあの頃からずっとお前だけを愛している。俺と夫婦になってほしい」


「はい。よろしく、お願いします」


答える声は震えていたが、迷いはない。

勢い任せの告白に真摯に想いを返してくれる律儀さが嬉しくて、胸の奥がくすぐったかった。
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