王子様を落とし穴に落としたら婚約者になりました ~迷惑がられているみたいですが、私あきらめませんから!~
「さあさ、お嬢様、ドレッサーの前に座ってくださいませ」
「う、うん……」
エイミーはスージーに気づかれないようにそっと息を吐いて、ドレッサーの前に座る。
スージーがサイドの髪を編み込みながら、エイミーのくせ毛を丁寧にまとめて、大ぶりの髪飾りで止めてくれた。
髪が終わると、今度はお化粧である。
大人っぽく、少し長めのアイラインが入れられて、艶感のある色で目元を彩ると、スージーは唇に薔薇色の口紅と、それから艶を出すグロスを重ね付けした。
「口元はまた後でお直ししますけど、こんな感じでいいですかね? それとももう少し赤を濃くしますか?」
「ううん、この色で大丈夫よ」
去年までなら、ライオネルのキス狙いで特に唇は気合を入れて整えてもらったが、今年は違う。
大方の準備が終わると、エイミーは時計を見て立ち上がった。
「う、うん……」
エイミーはスージーに気づかれないようにそっと息を吐いて、ドレッサーの前に座る。
スージーがサイドの髪を編み込みながら、エイミーのくせ毛を丁寧にまとめて、大ぶりの髪飾りで止めてくれた。
髪が終わると、今度はお化粧である。
大人っぽく、少し長めのアイラインが入れられて、艶感のある色で目元を彩ると、スージーは唇に薔薇色の口紅と、それから艶を出すグロスを重ね付けした。
「口元はまた後でお直ししますけど、こんな感じでいいですかね? それとももう少し赤を濃くしますか?」
「ううん、この色で大丈夫よ」
去年までなら、ライオネルのキス狙いで特に唇は気合を入れて整えてもらったが、今年は違う。
大方の準備が終わると、エイミーは時計を見て立ち上がった。