王子様を落とし穴に落としたら婚約者になりました ~迷惑がられているみたいですが、私あきらめませんから!~
「楽しみなので、あとで改めて開けますね」

「そ、うか……」

 エイミーが侍女に言って、花束とプレゼントを部屋に運ぶように言った。侍女もいつもとは違うエイミーの行動に不思議そうな表情を浮かべたが、花束とプレゼントを持ってダイニングを出ていく。

 ライオネルは、なんだか自分の贈ったプレゼントが遠ざけられたような気がしてちょっとだけ腹が立った。

(いつも、パーティーが終わるまで抱えて離さなかったくせに)

 もやもやする。

 なんでこんなにもやもやするのだろう。

 何人かが話しかけてきたので適当に相手をして、エイミーの隣の席に座って待っていると、招待客が全員揃ったのか、侯爵夫妻がダイニングに入って来た。

 そして、改めてエイミーの誕生日パーティーに集まってくれた礼を言うと、グラスを掲げる。

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