冷徹御曹司かと思っていたら溺愛御曹司でした〜甘い束縛にとらわれて
膝が腫れていないか確かめ、血が止まっているか確かめていく。
「腫れていないが、無理するなよ」
「はい」
「それと、お前ら元鞘に戻ったなら、もう砂羽を巻き込むな。砂羽は俺の彼女になった。今後ジェシー、お前は言葉に気をつけろよ」
驚く兄と、霧矢に睨まれて状況が理解できないジェシー。
「二股かけていたのか?よくも僕の和希を弄んでくれたね」
すごむジェシーに、びびる砂羽を抱きしめ守る霧矢。
「和希、全部お前が招いたんだ。尻拭いぐらいしろ。妹に迷惑かけるな」
「…はぁっ?妹?このちんちくりんが?」
「ジェシー、殴られたいのか?俺には砂羽の身長はジャストサイズだってわからないのか?」
指をバキバキと鳴らす霧矢とジェシーの間に入り止める和希。
「ジェシー、ごめん。砂羽は僕の妹なんだ。血は繋がってないけど、兄妹仲良くしてきて、今回、君への腹いせに彼女役を頼んだ。君にやきもち焼いて欲しくて、演技してた。嫌いになった?」
「和希…そこまで僕のことを思っていたんだね。嫌いになるどころか愛しいよ」
「ジェシー」
抱きしめ合って、チュッチュッとキスが始まる。
「おい、人前でやめろ」
霧矢の大声でキスをやめた2人だが、お互いの腰に腕を絡めてイチャイチャしている。