冷徹御曹司かと思っていたら溺愛御曹司でした〜甘い束縛にとらわれて
2人の漫才のような掛け合いにふふふと笑う砂羽だった。
「なんて、可愛らしい小さな耳なんだ。この耳たぶの柔らかさ、…食べてしまいたい」
「耳は食べれないからね。砂羽、霧矢に易々と食べられちゃダメだからね」
和希は、口元に手を当て、いまだに耳を塞がれている砂羽に届くように声を発した。
「黙れ。邪魔をするつもりなら、辺境地へ飛ばすぞ」
「うわー暴君め。そうくるなら、結婚許さないからね」
「わめくな。お前の許可なんていらない。というか、お前は、俺に感謝するべきだと思うぞ」
ここでやっと砂羽の耳を塞ぐことをやめた霧矢だったが、手を離す際、耳たぶを指先で挟んでなぞり堪能してから離した。
そして、足を組んでふんぞりかえる。
「どうして感謝しなきゃいけないんだよ」
「後ろを見ろ」
レストランの入り口に大きな花束を持って現れたジェシーは、和希を見つけると、嬉しそうにして歩いてきた。
「まだいてくれてよかった」
「ジェシー、この花束はどうしたんだ?」
振り返り、ジェシーを見つけた和希は、椅子から立ち上がって驚いていた。
「今回のことで君のいない世界なんて考えられないとわかったよ。和希、僕と結婚式をしよう」