冷徹御曹司かと思っていたら溺愛御曹司でした〜甘い束縛にとらわれて
「送ってもらうことになってすみません」
「そこはありがとうと言ってほしい。俺は砂羽のなに?」
「…か、彼氏」
「そう。だから、敬語もやめてくれ。この後、砂羽の予定がないなら、着替えてデートに出かけないか?」
砂羽の頬はみるみると赤くなっていき、その熱く熱を持った赤い頬を手のひらで挟んで熱を冷ましながら、頷く。
そんな砂羽の動きを視線の先で捉えた霧矢は、満足顔で運転を続ける。
だが、脳内では下心満載でいる。
運転していなければ、助手席を倒して愛らしい唇を味わっていただろう。
そんな下心を微塵も感じさせない霧矢の笑顔に、砂羽は、ドキドキさせられ男の余裕に経験値の差を感じていた。
好きな女を前にした男に、余裕なんてものがないことを砂羽は後で存分に思い知らされることになる。
2人きりの車内は、お互いを知る楽しい時間だった。
すれ違う交差点は、2人の住まいの中間地点で、ジョギングコースが同じだということをしる。
話の流れから、休日は一緒に走ることになり、前日は、霧矢の住むマンションに泊まる話まで一気に進む。
「後で鍵を渡すよ。一緒に住んでもいいんだけどね。…さすがに、砂羽の心の準備もあるだろうから、おいおい進めよう」