冷徹御曹司かと思っていたら溺愛御曹司でした〜甘い束縛にとらわれて

メイクを服に合わせ、大人可愛く仕上げた時、スマホが鳴り、霧矢の名前が表示される。

「霧矢さん、準備できてます。今、行きます」

コール一回で出た砂羽の声の弾み具合に、電話の向こうで笑う霧矢。

「クッククク…慌てずに降りてこいよ」

「はい」

マンション口で、車から降りて砂羽を待っていた霧矢は、白のロングTシャツの上にゆったりめのダークブラウンのニットカーディガンを羽織り、黒のスキニーパンツを履いて同色のレザーシューズ。

霧矢の細マッチョを隠したコーデだが、引き締まった足は、スキニーパンツを履いているから余計に足の長さを強調していた。

(ほんと、ドーベルマンのようだわ)

「お待たせしました」

「可愛いデート服だな。俺の為にメイクもし直したんだな。嬉しいよ、砂羽」

そう言い、自然と砂羽と手を繋ぐ霧矢にドキドキする砂羽。

車の助手席までエスコートされ、砂羽が自ら乗り込んだことを見届けてから、運転席まで移動。

外国のレディファーストまで行くとやり過ぎ感があるが、霧矢のように、程よい感じが心をくすぐる。

「デートは、砂羽の行きたいところで、食事は俺に任せてほしいが、どうだ?時間が余れば相談しよう」

行きたいところへ行こうと丸投げされないところが、いい。
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