冷徹御曹司かと思っていたら溺愛御曹司でした〜甘い束縛にとらわれて
霧矢は、ここぞとばかり、同棲の利点の誘いを忘れない。
「ふふふ、毎日はさすがに飽きちゃう」
時期早々すぎて、同棲の話には触れないようにする砂羽に話を流されても、霧矢の心の中は、同棲にもちこむ気満々でいる。
明日からになるか、一週間後になるか、はたまた一カ月後になるかの差異である。
美味しいモツ鍋を堪能して、体は温まった2人。
まだ、帰るには早い時間で、お互い、どう切り出そうかと沈黙が続いた。
「『この後うちに』来ないか?」
『「えっ」』
2人の声が重なり、同じことを考えていたのかと、吹き出して笑う。
「砂羽の家への招待は嬉しい。だけど、今日は、俺の家に来ないか?ちゃんと送って行くから、なぁ⁈」
テーブルに膝をついて、斜め視線で見つめる色気ダダ漏れの笑顔の霧矢は、この後の展開を滲ませた最強すぎる誘惑だった。
(なんてエロい顔して誘うの)
興奮で頬を染める砂羽だが、霧矢には恥じらっているように見える。
砂羽だっていい大人だ。
恋愛の一つや二つぐらいあった。
家に招かれる意味は理解しているし、ここで誘いを断るほどウブでもないが、いかんせん、霧矢は、憧れの人なのだ。