冷徹御曹司かと思っていたら溺愛御曹司でした〜甘い束縛にとらわれて
料金を支払い、車は、霧矢のマンションへ。
いかにもお金持ちが住む高層マンションで、コンシェルジュの前を澄まし顔で通り、階層に別れたエレベーターに乗る。
音もなく、動いているのかさえわからない静かなエレベーター内で、2人きり。背の高い霧矢が防犯カメラの影になり、砂羽を抱き上げて唇を貪ってきた。
先程の車内のキスなんて可愛いもので、唇ごと喰べられような荒々しさに、吐息も飲み込まれる情熱的なキスで、砂羽はつま先立ちになって、必死に霧矢の首に捕まった。
そんな砂羽の様子に調子に乗った霧矢は、口内に舌を押し込んで砂羽の小さな舌を絡めとり、弄ぶ。
舌先がじわじわと粟立つような疼きは、とても気持ちがいいもので、トロトロに蕩けさせられる。
霧矢は、体に染みついた時間感覚で、そろそろ自分の階に着く頃とわかり、キスを解いた。
目の前で口を半開きのままトロトロに蕩けた目を潤ませる砂羽に、ごくりと息を呑む。
「たまんねーな。しっかり捕まってろよ」
呟きと同時に扉が開き、砂羽はお姫様さま抱っこされて共有廊下を感じたことのない速さで通り過ぎていくことに驚き、霧矢にしがみつく。
ドアの前で霧矢の胸ポケットを漁らされカードキーが出てきてかざすと、取っ手についた指紋認証ボタンで解除される。