片思いの相手に偽装彼女を頼まれまして
ーーそれから数十分後。
「で、出来た!」
なんとか作業を終えた。すぐさま資料をプリントアウトし、もう一度チェックをしておこうとしたらサッと奪われる。
「ありがとう、これは僕が見ておく。時間迫ってるんじゃない?」
「で、でも……」
「僕はそのままで可愛いと思うが、化粧直しをした方がいいかも。目も真っ赤だし」
部長は私の空いた手にカフェオレを握らせた。温かい缶で緊張感を解され、安堵が漏れてくる。
「もう! 可愛いとか冗談言わないで下さい。私には仕事しかないんですから」
だから部長に呆れられてしまうと居場所が無くなる気がして。
「仕事しかないと言わせるのは上司として嬉しくあり、寂しいぞ。一生懸命、仕事する町田は当然魅力的だが、そうしてオシャレをした町田も素敵だ」
「ーーありがとう、ございます。お世辞でも嬉しいです」
「お世辞じゃないって。町田はもっと自信を持ちなさい」
身に余る言葉を贈られ、涙が滲む。普段の私を知るからこそ、そんな風に言って貰えて光栄で。
「お、おい、目を擦ったりするな。あっ、睫毛がーー」
部長が私の泣き顔を覗き込んだ時だった。
「部長と町田さんって付合ってたんですか」
背後のドアが開く。
「で、出来た!」
なんとか作業を終えた。すぐさま資料をプリントアウトし、もう一度チェックをしておこうとしたらサッと奪われる。
「ありがとう、これは僕が見ておく。時間迫ってるんじゃない?」
「で、でも……」
「僕はそのままで可愛いと思うが、化粧直しをした方がいいかも。目も真っ赤だし」
部長は私の空いた手にカフェオレを握らせた。温かい缶で緊張感を解され、安堵が漏れてくる。
「もう! 可愛いとか冗談言わないで下さい。私には仕事しかないんですから」
だから部長に呆れられてしまうと居場所が無くなる気がして。
「仕事しかないと言わせるのは上司として嬉しくあり、寂しいぞ。一生懸命、仕事する町田は当然魅力的だが、そうしてオシャレをした町田も素敵だ」
「ーーありがとう、ございます。お世辞でも嬉しいです」
「お世辞じゃないって。町田はもっと自信を持ちなさい」
身に余る言葉を贈られ、涙が滲む。普段の私を知るからこそ、そんな風に言って貰えて光栄で。
「お、おい、目を擦ったりするな。あっ、睫毛がーー」
部長が私の泣き顔を覗き込んだ時だった。
「部長と町田さんって付合ってたんですか」
背後のドアが開く。