氷の華とチョコレート

「……」


 その表情が、とても苦しそうで、胸の奥がズキンッと痛んだ。

 なん、で?

 私は、彼に、こんな顔をさせてしまうようなことを、言ってしまったの?


「……あっ、あの?」

「……」


 彼は、無言のまま、私の手を取ると、そのままエレベーターとは反対方向へ歩き出した。


「……!?」


 何かがおかしい、自分の心臓が嫌な音を立て始めた。

 私は、ただ、真間さんとの次の約束が欲しかっただけなのに。

 けれど……、何が起こったのかワケがわからないまま、私は、真間さんに手を引かれ、その速度に着いていくのが、せいいっぱいだった。



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