君に抱いた恋心を記憶の中にそっとしまって。


ーミーンミンミンミン……。


朝から日差しをたっぷりと感じながら、目が覚めた。セミの鳴き声、このイライラする暑さ。


先月まではまだ過ごしやすい気温だったのに、すっかり夏真っ盛りな天気になっていた。


目覚ましがなる前に目が覚めてしまった私。


スマホに手を伸ばし、時間を見てみるとまだ朝の7時30分だった。夏休みなのでいつも昼くらいまで寝ているのに、なんか今日は早く起きてしまった。


アラームを消し、私はカーテンを開けるために体を起こす。


カーテンを開けると、眩しい日差しが私の目をかすめた。



「ふぅ……今日も暑いな……」



朝起きただけなのに、もう汗ばんでいる。


今日は夏祭り本番なのに、この暑さ大丈夫かな。そんな心配をしながら、私は飲み物を飲むために下に降りる。


するとパジャマのポケットに入れていたスマホがピコン、という音を立てて震えた。


遥陽からかな……。


コップを取り出し、その後にスマホの画面を開く。
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