派手好きで高慢な悪役令嬢に転生しましたが、バッドエンドは嫌なので地味に謙虚に生きていきたい。
「その魔法を開発するということは、暗黒の魔女がまだ魂を分割している可能性も探ることができた。一石二鳥だと思って、僕とメルティナさんと生徒会長で魔法を作ったんだ」
「……その結果、私達は見つけました。暗黒の魔女の魂を」
「まさか……彼女は、まだ魂を分割していたの?」
「ええ、そのようです……」
「そんな……」

 ディゾール様が危惧していた通り、暗黒の魔女シャザームはまだ魂を分割していたようである。
 あれ程の魔力を持っていながら、まだ魂を分割できる程余裕があったとは驚きだ。彼女の魔力というものは、思っていた以上に莫大であるのかもしれない。

「だが、問題はそれだけではなかった。俺達は、暗黒の魔女の他にも魂を発見したのだ。未知の魂を……」
「未知の魂……?」
「そして、理解したんだ。暗黒の魔女の目的が、一体なんだったのかをね……」

 ディゾール様とキャロムの言葉に、私はさらに驚くことになった。どうやら、本当に私が思っていた以上に大変なことがこの世界で起こっているようだ。
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