エリート外交官はワケあり妻を執愛で満たし尽くす
 家にいるとどうしても北斗を意識してしまうから、こんなふうに外で気分転換ができるのはありがたい話だった。



 帰宅すると、珍しく家の電気がついていた。

「北斗? もう帰ってたの?」

「ああ、お帰り」

 わざわざ玄関まで迎えに来た北斗が、少しほっとした表情を見せる。

「どこへ行っていたんだ、こんな時間に」

「……ちょっと出かけていただけだよ」

 二十一時なら、社会人としては別に遅い時間じゃない。

「遅くまで出かけるならひと言残しておいてくれ」

「うん、ごめんね」

 そんなに心配すると思わなかったというのが正直な感想だ。

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