エリート外交官はワケあり妻を執愛で満たし尽くす
 金で縁取られた白いお皿に、オーブンでじっくり焼いたトマトのファルシーが並べられ、いい香りを漂わせている。こんがり焦げ目がついたチーズが実に魅力的だ。

「遅かったな」

「そう? いつもこんなものだと思うよ」

 少し恥ずかしくなって早口で返す。

 いつもより長めに入浴してしまったのは北斗のせいだ。

 デザートなんて言うから、入念に身体を洗ってボディオイルまで塗ってしまった。

「ごめんね、全部やらせちゃって」

「礼なら後でもらう」

 シルクの寝間着をなぞる彼の視線だけで、今にも弾けそうなくらい胸を高鳴らせる自分に呆れた。

「お腹空いたな」

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