エリート外交官はワケあり妻を執愛で満たし尽くす
 以前はときどき思い悩む表情をしていたが、ここしばらく妙に浮かれている。

 しかも俺の知らないところで、どこかに出かけているようだ。

 彼女が俺より遅くに帰ってきたのは一度や二度ではなく、こんな蒸し暑い夏の夜にどこへ行っているのかと何度も疑問をぶつけたのだが、今に至るまで答えははぐらかされている。

 しかも、だ。

 今日は朝からうきうきしている。

『土曜日は外でご飯を食べてくるね』

 一応、先々週に報告されているが、『誰と』『どこで』『なんのために』は教えてもらっていない。

 わざわざ教えてくるのだからやましい相手ではないはずだ。

 ただ、自信がない。

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