エリート外交官はワケあり妻を執愛で満たし尽くす
「見せたくない」

 ぎゅう、とますます強く抱き締められて胸が疼く。

「……独り占めしたい、ってこと?」

 期待を胸に恐る恐る尋ねると、顔を上げた北斗が噛みつくようなキスをしてきた。

「妻の笑顔を他人と共有したがる夫がこの世に存在するなら、紹介してくれ」

 あなたは私が好きなの?

 もうひとつの質問をしたくなる。

 私がそれを聞いてしまったら、彼の復讐が成立してしまうかもしれないと思うと、踏み込むのが怖い。

 過去を許してほしい気持ちと、一生復讐を理由にそばに置いてほしい気持ちが、胸の奥で交錯する。

「……パーティーの準備はしておくよ。とりあえず、お水飲んで寝たら?」

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