エリート外交官はワケあり妻を執愛で満たし尽くす
「知り合いからすれば、こっちの俺がいつもの俺だ。君といる時だけが特別なんだよ」

 一歩間違えればきざに聞こえる言葉でさえ、悔しいくらい似合っている。

 しかも北斗は私の左手をうやうやしく取ると、結婚指輪をはめた薬指に唇を押し当てた。

「ちょっ……」

「今日は存分に君を自慢するつもりだ。心の準備をしておいてくれ」

「自慢できるような妻だったらよかったんだけど……」

 北斗の前ではどんな格好をしていても霞んでしまう。

 せっかく彼が選んでくれたラベンダー色のドレスも、今はくすんで見えた。

「純美」

 ついうつむいた私の顎を、北斗の指が捉えて持ち上げる。

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