エリート外交官はワケあり妻を執愛で満たし尽くす
 北斗の隣にふさわしいのは、それこそアレックスさんのような強烈に人を惹き付ける魅力と色気のある女性だろうから。

 切なくなっていると、ジョッシュさんがアレックスさんに続いて私と握手をしようとした。

 だけどその前に、横から手が伸びてくる。

「俺は意外とかわいいもの好きなんだ。知らなかったか?」

 握手を阻止した北斗が肩をすくめて言う。

「なんだい、北斗。握手もさせてくれないなんて」

「つい手が出た。悪いな」

 失礼にあたるとわかっていないはずがないだろうに、北斗は私の手を握ったまま、握手の続きをさせようとしない。

 握ってくる手からは、微かな緊張が感じられた。

< 183 / 245 >

この作品をシェア

pagetop