エリート外交官はワケあり妻を執愛で満たし尽くす
「魅力的な女性と一緒にコーヒーを飲めた。それで充分だ」

 艶やかな瞳に捉えられ、ぎゅっと胸が苦しくなる。

「そ、そういうの、恥ずかしくないんですか?」

「君が赤くなるのを知っていて、わざとやっているのかもしれないな」

 からかうように言われ、耳まで熱くなるのを感じる。

 最初は子どもだと思われていたようだし、遊ばれているのだろうか。

 飲めそうにないと思ったエスプレッソを一気に飲み干し、口の中の苦みで動揺をリセットする。

「言っておきますけど、褒めてもなにも出ませんからね」

「君の照れた顔は『なにか』のうちに入らないのか?」

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