エリート外交官はワケあり妻を執愛で満たし尽くす
「あなたと出会ってから、ああいうことをする人が現実に存在するって知ったよ」

「デートの礼をするのは当然だ。楽しかったならなおさら適当にできない」

 彼は多くの国の中でも特にイタリアを好んでいるが、考え方もそちらに寄っている気がしてならない。

 ともかく、その出会いを経て私たちは恋人になった。

 付き合うと決まったのは、それからしばらく後になるけれど。

「告白もちょっと普通じゃなかったよね」

「そうか?」

「だって、『先に帰って出迎えてほしい』って言ってた」

 私のほうが先に帰国すると知った北斗は、最終日にそう頼んだのだ。

「違うな。『帰ったら一番に君の笑顔を見たい』だ」

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