エリート外交官はワケあり妻を執愛で満たし尽くす
 それを見た北斗が私の耳に顔を寄せる。

「俺は聞かないほうがいいのか?」

「そういうわけじゃないんだけど、まずはロッコさんからがいいかも――」

「そんな! どうしよう……!」

 急に大きな声がして、ロッコさんが手で顔を覆う。

「ありがとう、百合。うれしすぎておかしくなりそうだ……!」

「もう、喜ぶのが早いよ。まだ病院で確認してもらってないのに……」

 どうやら泣いてしまったらしいロッコさんを見て、北斗も察したようだった。

「父親になった男が最初にすることは、子どものために泣くことらしいな」

「北斗もそうだったもんね」

「俺は……。……忘れてくれ」

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