エリート外交官はワケあり妻を執愛で満たし尽くす
 このまままっすぐ大通りに向かえば、きっと彼に見つかってしまう。

 そう考えて、あえてメインエントランスのほうへ向かうことにした。

 あちらならば人も多いし、なにかあった時に彼の追及を逃れやすいはずだ。

 今日、ホテルに訪れた外交官が従業員とトラブルを起こしている、なんて騒ぎにはしたくないだろう。

 彼に見られていないことを願いながら足早にエントランスへ向かい、夜になっても見事にぴかぴかのドアを開いてホールに進む。

 視界いっぱいに入ってくるきらびやかな景色はもう見慣れたものだ。

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